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EV競争 軽で勝負

日産と三菱自動車が6月16日に発売した新型軽EVは両社合わせて受注台数が先行注文の3週間で約1万4千台と好調に推移しています。このうち日産サクラは、5月20日発表から3週間で11,000台の受注があったと公表されました。三菱自も月販目標台数の850台の4倍に達する約3400台を既に受注しており絶好調と言えますね。日産の販売幹部は「かつてのブルーバードやスカイラインといった主力車種がヒットしたときのような異次元の売れ行き」と表現し、三菱の販売店担当者は「EVで最も身近なモデルとして受け入れられており、目標を上回る数字となっている」と、異口同音に好調な反応に驚きを隠せませんね。

日産が「サクラ」、三菱自が「eKクロスEV」として販売する軽EVは、販売価格を最も低いグレードで230万円台に設定しているのも好調な理由の一つに挙げられるでしょう。トヨタ「bZ4x」や日産のEV「アリア」が500万円以上の販売価格を設定していますので、値ごろ感が出たとも言えますね。加えてウクライナ危機以降値上がりが続くガソリン価格に下落の兆候は見えず、自宅で電気で充電可能なEVがトータル・コストで見直されているのではないでしょうか。

この好調な販売のもう一つの要因は、国や自治体で導入されている補助金制度が挙げられます。例えば、東京都の場合は最大45万円、葛飾区では最大25万円(軽EVは約14万円)の補助金が出ますね。葛飾区民なら、国と都も合わせた補助金が110万円超になり、実質半額で軽EVが購入できることになります。補助金は新車の競争力以上に販売台数を押し上げる効果があると思われます。

軽EVの航続距離はせいぜい180km程度。それでも販売が好調なのは「車の利用方法が変化している」と言えなくもないと考えています。航続距離500km~600kmは必要なく「日常の足」代わりにEVを利用するスタイルが定着しつつあるとも思えますね。もともと日本で好調な軽自動車の置き換わりが起きているとも言えなくもありませんが、EVの起爆剤になりえると考えるのは時期早々でもなさそうですよ。

販売好調な日産サクラ

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